2月4日 人生最後の移植とお会計明細

3年前に凍結した卵を移植してきた。最後の一個。

 

年を跨いで、移植しようと決めてからは、淡々と通院しながらもどこかサッパリした気持ちで今日を迎えた。

あまり意識はしていなかったつもりだけど、毎分毎秒歳をとっていく自分と付き合いながら、いつ戻そうかということはこの一年ずっと考えていたんだな...といざ決めてみると実感した。

しかも頭の片隅というより、わりとセンターめに居座っていたっぽい。

 

30代で不妊治療を終えたい、という気持ちがあって4月からの保険適用は待たないことにした。たかが4ヶ月だけど、ただ待つっていうのがわたしには耐えがたかった。

 

 

先「いくつになりましたか?」

わ「あ、えっと、三月で40になります!なのでその前にと思って!」

先「.....あ...お子さん.....」

久々の治療はフガフガしてこんな始まりだった。

 

また通院か...という鬱陶しさも、いざ通いだすと息子を夫に託して出かける開放感が優に上回り、休日のランチを一人で外食しちゃったりしてしてむしろ最高のリフレッシュタイムとして楽しんでいた。通院するわたしに夫はやさしい。

 

というわけで、本日ぶじ移植してきた。

あとはもう2週間後の結果を受けとめるのみ。

 

そして、こんなタイミングかよって思っているのだけど、転職活動でひとつ内定をもらって来週処遇の話し合いをすることになった。

なんかもう先のこと全部がタラレバすぎて考えは放棄。

 

 

帰り道、保育園に寄ってチャリを漕いでたら、前にのっている息子が「おちゅきさまバナナみたいね」と三日月を指して教えてくれた。

 

..........らぶ

 

ちょっと思い通りにならないくらいのほうが自分の人生にはあってるのかもな、とかとつぜん余裕でてきて草

 

 

 

はい、では久々にこれいきます。

本日のお会計明細

  • 凍結胚融解 55,000円
  • 凍結胚移植 55,000円
  • アシステッドハッチング 22,000円
  • 尻注射(プロゲストンデポー1回) 1,100円
  • エストラーナテープ(7日分) 7,920円
  • ルナティス膣錠(14日分) 27,720円 

合計 168,740円

 

今日までの通院でおよそ4万弱かかってるので、トータル21万くらい。

あとは3日おきに尻注射にいかねばならん。

 

f:id:suratanmen:20220205114216j:plain凍結日:2019.1.25   融解日:2022.2.4   我が胚盤胞と3年ぶりの再会でまじまじみちゃった。てか今はお腹の中か。

 

2022年1月の読書記録

自分用の日記を再開した。といってもgoogle keepに写真とちょっとしたことを記録する「メモ以上日記未満」みたいなものだけど。

今月の読んだ日記をざっと。

『家族の味』平野レミ

家族の味

スキンシップならぬベロシップについて、平野レミが綴った本。レシピ本✖️エッセイ的な。

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家族には外で買ってきたお惣菜でもひと手間加えて”わが家の味”にする。

お母さんが毎日愛情をかけて作ったご飯を食べて育てばいい子になる。

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見えない誰かに気を配った編集ではなく、ちゃんと彼女の経験・彼女の言葉で走り抜けた内容が心地よかった。

平野レミにとって夫・和田誠がどれほどスペシャルだったのか、そしてその逆もまたしかりで、魅力的な人だったというのがヒシヒシ伝わってきた。

 

夏になったら【冷静ビシソワーズ】作ってみよう。

 

余:巻末の清水ミチコ✖️阿川佐和子✖️平野レミの対談がおもしろすぎる。三者三様の奔放さと遠慮のなさと、チャーミングさと懐の深さがすごい知的レベルで繰り広げられててもはやジャズ。全員最高。

 

『ままならないから私とあなた』朝井リョウ

ままならないから私とあなた (文春文庫)

みんながうっすら欲しい着地をかんたんには差し出してくれない、ザ・朝井リョウな本だった。

ぐらぐらと揺さぶられて今回も放り出された。

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「変化していく社会に理解がある顔して、自分だけは自分のままでいたいんだよ。ずるいよそんなの、何なんだよマジで。」

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コントロールできないものが自分の中にあるということを怖がらなくていい、といったほんの数秒前の自分を、わたしは抱え込む。

妊娠、もっともコントロールできないもの。

 

 

『6人の嘘つきな大学生』浅倉秋成

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久々にこの手のエンタメミステリーを読んだ。

やっぱり楽しくて一気読み。

最後、面接官の立場を経験するシーンよかった。

 

就活システムってほんとに狂ってると思うけど、じゃあ新卒採用の正しいシステムってなんだよとも思う。もうすでにだいぶ変わってきてるのかな。

本質的なところではこれを読んで救われる学生もたくさんいるだろうな。

 

 

『ここは退屈迎えにきて』山内マリコ

ここは退屈迎えに来て

映画化されてるのか。

橋本愛、ぴったりだな。

 

※メモまま

 

『さよならドビュッシー』山中七里

さよならドビュッシー (宝島社文庫)

ピアノの作品が読みたい気分で、映像化もされてるし何より有名だし、まぁ面白いのだろうと思ってポチった。

が、文章が全体的にずっとなんか冷んやりしてて好きになれなかった。

ミステリとしてのオチが気になって最後まで読んだが....うーーーん、こんなに広く売れてる本でも文章がはまらないってこともあるんだな。

岬シリーズ、まさかの一巻で脱落。

 

 

『教室が、ひとりになるまで』浅倉秋成

教室が、ひとりになるまで (角川文庫)

長いなーと思いながらも結局ふつかで読みきってしまった。

スクールカーストや就活の気持ち悪さとか等身大の題材で大好きなミステリーを描いている、という感じがして作者のミステリー愛がビシバシ伝わってくる。

 

 

『人生の謎について』松尾スズキ

人生の謎について

50も半ばを過ぎるとこんなに周りが死んでいくのか....... やだな〜と思った。

午前中の仕事がちょうど暇で、誰もくることのなさそうな会社の屋上に出てサボりながら読んだので広い青空をみながらやだな〜と思った。

コロナ禍だからか、そういう年齢だからか、今回のエッセイはとくに哀愁を帯びていた。

読後に少ないレビューを眺めていたら3つ星の低評価のこれが目に止まって、あー20代のわたしならそう思ったかもしれない、と妙な上からを発動。若者と決めつけてるけど、松尾スズキよりももっと年配の人かもしれないのに。...それはそれで味わい深いし。f:id:suratanmen:20220126113101j:plain

年下の奥さんとのエピソードが相変わらず微笑ましい。

老いを進むときに隣に若いパートナーがいるってすごい良いな、って老い側からしみじみ考えてしまった。

人生の謎について

人生の謎について

Amazon

 

他、読んだけど日記なし

 

今月からまたkindle Unlimitedを再開したので、そっからのが多いですね。えぇ。

 

【祝2歳】ガブガブいってます

昨年の12月25日に2歳を迎え、従兄姉たちとにぎやかな年の瀬を過ごし、三が日をだらだらと消費し、また保育園生活へと戻り2022年がスタートを切った。

 

たかが年を跨いだだけだが、2〜3語がやっとだった息子の話し方には、主語と述語がつくようになり発音もずいぶんしっかりとしてきた。「しゅーぱー(スーパー)におかいものいってくるね」とバッグを抱えてソファの周囲をぐるぐるしている息子に「何買ってきたの?」とたずねると「○○はー、バナナとぎゅうにゅう買ったの」とちゃんと会話が成立する。

こちらが何気なく発した言葉やテレビから流れてきたフレーズで気になったものがあると、おもむろにその場で繰り返して数日後には応用していたりするから本当に驚く。これまでの日々一歩一歩というより、枯渇しているところにガブガブ習得している感じ。

 

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先日、北朝鮮のミサイルの映像をみて「ろけっと〜!」と喜んでいたので「ろけっとじゃなくてみさいるだよ」と伝えながら、あぁいよいよか.....と思った。今から心配しても仕方ないが親として子に試される最初のフェーズという予感しかない。

蝶々をきれいだねーと愛でて、蛾から逃げている母を今年の息子は見逃さないだろう。

 

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さりとて、ことばの成長を近くでみつめる毎日は育児のおもしろさを新発見する日々でもあって、少しづつ複雑な感情を見せるようになった息子に愛おしさを爆発させている。

 

f:id:suratanmen:20220120131030j:imageバイキンマンを「ばんばんぴん」と言っていた息子に戻ることはないのだな.......と思うと寂しさでグッ...とはなる。

 

#ただいま2歳0ヶ月

【1歳11ヶ月】息子を穴から覗いてきた

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楽しみにしていた保育参観。

とはいえこの穴から2時間てw...ムリかもなーと思っていたが、2時間きっちり覗いてきた。

 

園での息子は、一人でしっかり手を洗ってて驚いた。そんなんできたんかい。

先生が「おそでー」と言うと、自分で腕をまくっていた。そんなんもできたんかい。

 

そういえば先日、一人ですべり台も滑れるようになっていて夫と驚いた。

過保護になっているつもりはないのだけど、「まだ出来ない」と思い込んでやってしまっていることがたくさんありそうだ。

 

さすがもうすぐ2歳。

猛スピードで進化していて気持ちは完全に置いてかれている。

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保育参観では、子どもたちが横一列に座って「トントントントン髭じいさん」をやるという(おそらく穴側に向けての)サービスタイムがあった。

 

くっ、みんな可愛すぎる...!!!と思っていたら、隣で覗いてたスーツのお父さんが「こ、これはかわいすぎますね」って低いトーンで言うから笑ってしまった。

 

踊りながらもお友だちと目を合わせて笑い合ったりしちゃって、親のいないところでちゃんと社会に出ているんだなぁ....としみじみ...いったら目にきそうだったので可愛い!可愛い!で蓋をした。

 

ほんと涙腺だけは産後からずっと壊れてて治る気配がない。

 

この前カラオケで「虹」を入れたら、菅田将暉の本人PVが流れて、それが夫婦に子供が生まれるまでと生まれてからの毎日のドキュメンタリーみたいな内容で、歌いながら危うく泣くところだった。

一緒にいたのは幼馴染だけだったけど、じぶんで歌いながら泣くのはさすがに恥ずかし過ぎる!と思って、視界をぼかす、画面をなるべく見ないようにする、などして何とか乗り切った。

 

これ。

 

最近のヒットおもちゃ

夏からずっとお風呂でハマっていたこどもちゃれんじの付録(海のやつ)がもう汚っくなっていたので捨てて、これを導入。

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毎夜せっせと水をくべている。

これの良い所は、バスタブの中にもくっつけられるので遊びながら肩まで浸かれるところ。あと iHerbで買うともう少し安い。

 

こっちのフルタイプに手を出すのも時間の問題な気がしている....

Boon BUNDLE Building Bath Toy Set (Cogs, Pipes & Tubes)

 

父、息子、わたし、夫

長く会えてなかった田舎の父が仕事で大阪に出てくるというので、タイミングを合わせて息子を連れて行った。

 

父はじぶんの美学を生きている人で「孫にデレデレしない俺」、をその一つに入れているっぽいのだけど、仕事人間の父が出張先で1日オフをつくって待っていてくれたことに心が漏れているようでニマニマした。

 

あいにくその日は朝からぐずついた天気で、連れて行ってくれた動物園に着くなりザーザーの本降り。フードコートで時間をつぶすも、動物を見るどころではない感じになってしまい、結局「高いコーヒーだったなw」とつぶやいて1時間で退園。

 

それでも父とわたしと息子、という3人で、地元でもない場所の動物園で、コーヒー片手に雨が止むのを待っているというのはなんとも奇妙で不思議な時間だった。

この3人で動物園なんて後にも先にもないだろうと思う。

 

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久しぶりに会った父は、

相変わらずかっこよかった。

 

なんというか、父のようなタイプの「父親、大人、高齢者」をあんまり他に知らないのでぴったりくる言葉がみつからないが、強いていうなら「ダンディ」なのだと思う。

 

日本酒よりウイスキー

NHKよりWOWWOW。

野球よりアメフト。

夏よりも冬、昼よりも夜が似合うのが父だ。

 

今回も夜の飲み相手を充てがうべく「夫」を連れていっていた。そして、ニ夜連続しっかり北新地のネオン街へと消えて行った。

 

結婚相手の条件なんて考えたことはないけど、こうやって父のお酒のお供をできる人を選んだのはまちがいなく自分の選択だったなぁとふたりの背中を見ながら思った。

 

これだけお酒のイメージがある父だけど、酔いつぶれてる姿は一度も見たことがない。

むかし家族で初詣に行ったらスナックで働くフィリピンのおねちゃんたちが、ダーリン!ダーリン!と父に声を掛けてきて、それがなんかすごく嫌だったとあとで父に話したら「アホか!笑 あれはダーリンじゃなくてダディだぞ」と笑いながら頭をぽんぽんされて、母も隣で笑ってたので、あ、そうかダディなのか、とヘラヘラして自分を納得させたのを覚えている。

 

ダディなら何だというのだ。笑

当時は子供ながらに香水がブワァぁとかおる夜の女性たちを敵対視していたのだけど、それを父はわたしが差別していると感じたのだろう。後日、なぜ彼女たちが日本に働きに来ているのか、フィリピンと日本の経済格差、自分がおなじ立場だったら家族のために同じことをすると思う、と話してきたことがあった。

 

思春期の娘と父の会話としては普通あんまりしない話題だと思うけど、それがとても父っぽくてよく覚えている。

 

もうすぐ75だって。

 

長生きしてほしいし、

死ぬときはポックリ逝ってほしい。

 

 

f:id:suratanmen:20211201164416j:image夫に夜の父の写真送ってと言ったらとても載せられない写真だったので昼間のツーショットを。父が見立ててくれたジャケットとリュックを背負ってご満悦な息子1歳11ヶ月。

 

【1歳10ヶ月】ピーナッツアレルギー?

茶店で私と夫のコーヒーについてきた豆菓子を

何の気なしに息子へあげてたら、

ぱくぱく食べてたのに途中で手が止まった。

「もういいの?」

「いんない」

 

 

その1時間後、家で盛大に吐いた。

 

 

息子の異変にまったく気づけなかった。

情けない程まったく。

 

吐く直前も、マンションの下で会ってそのまま遊びにきていたS家のAちゃんに絵本を読んでたら、息子はソファでごろんと横になりだして眠くなったのかな、と呑気に思っていた。

 

キッチンでじゃがいもを茹でている夫に

「眠そー、考えてみたらお昼寝あんまりしてないもんね」

と伝え、夫が寝室で寝かそうと抱っこしたら、

吐いた。

 

二段階で胃の中のもの全部でた。

 

乳児期にもあまり吐かないタイプだったので、ぐったりしている顔からマーライオン状態ででてきた絵面にぜんぜん慣れてないわたしは

夫に言われるがままタオルを渡したりして、Aちゃんの手前ぎり冷静さを保った。

 

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考えてみたら、気づくべきサインはいっぱいあった。

 

茶店では飲み込みにくそうにしていたし、手を止めてからは耳のまわりを強く掻く仕草をしていた。

顔も掻いていたし、涙もでていた。

急に体を反って落ち着きをなくした息子を横目にわたしたちはコーヒーのおかわりを注文していた。

別のおやつにもほとんど手をつけないし、なかなか機嫌が治らない。

 

もう帰ろう、と仕方なく喫茶店を出たのだった。

 

 

わがまま言ってたわけじゃなかったのだ。

ぐずっていたんじゃなかったのだ。

 

ずっと気持ち悪かったんだ。

 

 

 

コミュニケーションが随分とれるようになってきたとはいえまだ1歳。体調の変化を伝えられるわけもなく、こっちが勝手に育児慣れしてサインをぜんぶ見逃していた。

 

食べ物のアレルギーもこの子は無さそう、とどこかで思っていた。

今までなかった、から。

 

 

安易な過信。

 

 

 

 

寝顔に何度もあやまって、

手を繋いで寝た。

 

 

 

 

 

f:id:suratanmen:20211107230634j:plain茶店というかコメダ。緑の豆に見えたけどピーナッツだったっぽい。一度アレルギー検査してもらおうかな。

【1歳9ヶ月】語尾だけ歌えます

「にっんじんさんっ♪」「さん」

「しいたけサンッ♪」「さん」

「ごぼーうさんッ」「さん」


---

 

「のーりーもーのーあつまれーー♪」「れー」

「いーろーんーなーくるまー♪」「まー」

「どんどんでてこい はたらくくるっまー」「まー」

 

10月の真っ暗な帰り道、歌いながらチャリを漕いでると前かごから聞こえる息子の歌声。

 

リズムと歌詞は覚えてるみたいだけど、まだ語尾しか合わせられない。しかも自信がないのか、めっちゃ小さい声で自分だけの世界でたしかめながら歌ってるって感じだ。

 

 

「お風呂入る?」

「はいんないッ」

 

「バナナ食べる?」

「たべないッ」

 

「ジョージみる?」

「じょーじみないッ」

 

 

こんなしゃべるのに、歌はむずかしいんだなぁ。

最近はなんでも一旦否定するようになって、イヤイヤ期の入口かなーと思ってるのだけど、まぁ結局入るし、食べるし、ジョージはみないでYouTubeのくるま動画になるけど、まだまだこんなの入口とも言えないのかもしれない。

 

それにしても、1歳児の言葉を獲得していくスピードたるや。脳みそがフレッシュなんだなーという感じがめちゃくちゃする。

 

息「こで?」

私「だいこん」

息「こで?」

私「だいこん」

息「こで?!」

私「だいっこんっ」

....(repeat)

 

翌日には自分から指差して「だいこんッ」とわたしに確認してくる。

 

私「そう!しゅごーーーいっ!!」

息「だいこんッ」

私「しゅごーーーい!!!」

息「だいこん」

私「そう!!!しゅごいねー」

 

息子もしつこいけど、

親バカもしつこい。

 

 

 

日常的に「しゅごーい」言い過ぎて、職場で危なかった。

 

 

f:id:suratanmen:20211021174403j:image「わたしは ここで かぞえてたい♪」「たい」「わたしは ここで かぞえていたい♪」「たい」

 

#ただいま1歳9ヶ月