無償の愛

いつからか、寝るときは「ママ」というご指名になった。

 

リビングで髪を乾かすと一緒に手を繋いで寝室へいく。

寝室では、哺乳瓶で麦茶を飲みながらも隣りに寝転んでるわたしの存在を確かめるように片手でわたしの腕をなぞり、最後は両手でしがみつきながら寝息をかけて入眠する。

 

朝、わたしが目を覚ますと大喜びしてくれる。

 

自分で転んでも、パパの目の前で転んでも、

「ママぁ〜ァ」とわたしが呼ばれる。

 

トイレの前で出待ちされる。

 

 

 

 

とても愛されている。

毎日、とても。

 

 

ひよこが親鳥を認識するように、

家族だから母だから当たり前なんだろうか。

 

たとえわたしがどんなにイライラして辛く当たっても、

息子にはわたしの手を握らないという選択肢はない。

 

わたしがどんなに自分勝手に投げ出しても、

後ろ姿を必死に追いかけてくるだろう。

 

 

 

息子にとっての、わたしという存在。

 

 

 

 

 

 

親になるって、こういう経験のことなのかもしれないなぁと最近ぼんやり思う。

 

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#1歳9ヶ月

 

保育士さんに告ぐ!NO NEED TO APOLOGIZE ::: それはウチにいた蚊です

「おかあさん、すいませーーーえん!」

と保育士さんが近づいてくると今日は何があった!?と瞬時に身構えてしまう。

 

「お友だちと遊んでる時に顔をぶつけてしまって、すぐに冷やしたんですけど、おうちでも様子を見てあげてください。すいませぇーえん!!」

 

あるときは、

「すいませぇーえん、今日ちょっと午睡中に少し咳がでていて、こちらでも様子をみていたんですけどおうちでも(略)すいませぇん」

 

「すいませぇーえん、今日ブロックで遊んでた時にお友だちに引っ掻かれてしまってここに傷が(略)お母さん、ほんとにすいませぇん」

 

「すいませぇーえん!来週なんですけど、スタンプ遊びをするので汚れてもいい服かエプロンを持ってきてください。すいませぇん」

 

 

「お母さん、すいませぇーん、今日のお散歩中に蚊に刺されてしまって、ここが少し赤くなってます。すいませぇーええん!」

 

 

このモード入ると、返答のすべてにも「すいませぇーん⤵︎」が付いてくる。

 

もうさ、【とにかく謝る】っていうマニュアル徹底がすごいんですけど。うちの保育園。

 

 

........。

 

蚊にくらい刺されるよ!!

それは保育士さんのせいではないし、ましてや園のせいでもない。もし原因があるとしたら息子が体温高くて刺されやすいとかこっちが短パン履かせていったからだよ!

 

 

怪我をしたときの「すいませぇーえん」はまぁ一旦飲み込むとして、それでもこっちが知りたいのはどんな状況だったんだろう?とか息子も相手の子を傷つけてないかな?とかであって何回も何回も謝って欲しいわけじゃないのよ。

 

子供同士こういうこともあるし、保育士さんが付きっきりで見れないこともわかってる。

 

傷の具合とかも、べつに責めて聞いてるわけじゃないのよ。ふつうに話しがしたいのよ。

そんなに謝られると、気軽な相談も気軽に出来ないのよォォォ 涙

 

 

まーーー

このマニュアルが生まれたであろう背景もなんとなく想像が付くけどさ、、

そんな悲しい対応辞めてよ、って思っちゃうよ。

 

全親モンペ予備軍すか。

 

 

 

これでも喰らえーーーーー

 

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サプリ 6巻 (FEEL COMICS) byおかざき真理先生

 

謝るのは1回。2回目以降は自分のためでしかない。

 

 

余談ですけど、

朝送っていった夫からのLINE。

「〇〇先生、危うく週末の虫刺されまで謝りそうになってたで。すい、、くらいで止まってたけど(笑)」

 

 

いや、それはウチで刺されたやつー!

もう訳分からんて。

 

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てかさ、子どもを毎日預けてる状況で理不尽にモンスター化する親なんてほんとにいるのかな......?そんなことして子どもに何かされたら...って想像するからこちらも立場弱いけどな。

 

使い捨てフィルムで振り返る8月と、朝ドラ『おかえりモネ』

インスタの【使い捨てフィルム】が楽しくて我が家のぷちブーム。

 

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朝ドラ(おかえりモネ)を見入るあまり、というか一言も聞き逃したくないあまり、隣でワーワー喋っている息子に「もーぅ、うるさい」と言ったら、夫に「かわいそうやろ」と呆れられた。

 

正直これくらいのこと今後も言うよと思ったし、かわいそうって言うなと思ったけど黙った。

 

それにしても、

毎朝の『おかえりモネ』がただただ癒しだ。

こんな上質なドラマを朝からありがとうございます!!!という気持ちで8時からの15分ガン見している。

 

毎週いろんな角度で考えさせられる柔らかくも深い脚本がほんとうに見事で、浅野忠信が絡んでくる週はまぁ100%泣いてるんだけど、ついに今日「もう、毎回朝ドラこの人(脚本家)に書いて欲しいわ」という夫の珍言まで行き着いた。わかる。

 

あと、恋愛のほうもわたし的には愛の不時着よりずっと沼ってて、もう全方位から最高としか。あー観てるひととダラダラ喋りたい。

っていう欲望を、毎朝ツイート追いかけてちびちり満たしている。

 

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それにしても、コロナ関係あるのかわからないけど最近、夕飯食べて息子を寝かせた後の自分の時間にうまくリフレッシュできてない感がある。

あんまりテレビを観る気も起きなくて、とりあえず本を読み漁って毎日ほぼ寝落ちしてるのだけど、息子が生まれる前ってどう過ごしてたっけ?という感じだ。

たかが1年8ヶ月前なのに全然思い出せない。

 

それは夫も同じようで、一時期「この時間、映画を1本みることにしない?」と提案してきたことがあった。 

2回で終わった。

 

子供が寝た後ってみんなどんな風に過ごしてるんだろ。

 

 

なんか歳を重ねるにつれ自分で自分を満たすって、簡単じゃなくなってきている気がする。このまま行ったら重い親にならないだろうか......

 

絶賛生理前で、すべての思考がネガに傾く。

 

生理ほんとやだ。

 

 

 

【1歳7ヶ月】かわいいは更新しつづけるのか問題

連休明け、久しぶりのお迎えにいくと担任の先生から「今日は、いつも車の絵本なのにおさかなの絵本を持ってきて読んでました〜!」と言われた。

 

 

前日。

 

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真剣にみてるなーとは思ったけど、保育園でそんな変化があったとは。

 

帰り道、なんとなくその一コマを想像しながらチャリを漕いでると、前カゴでおとなしく髪をそよらせてる小さな後頭部が猛烈にいとおしく、たまらない気持ちになった。

 

 

こんなことで、

こんなことだけで、

私の一日は満たされてしまう。

 

 

一歳7ヶ月。いつの間にか体がしっかりしてきて、赤ちゃん期から考えると息子に対するいとおしさの種類もどんどん変わってきたように思う。

 

言葉にすると「かわいい」でしかないのだが、その奥行きというか、広さというか、ときには新種の「かわいい」も出てきちゃったりして、とにかく「かわいい」はどんどん変化するのだということを知った。

 

去年、バブバブしている息子を連れて金沢へ遊びにいったとき、6歳男児をもつ姉から「かわいいは更新しつづけるよ〜」と言われて、正直きれいごとを言っているのだと思っていた。笑

だって年長さんとかって、なんか首も長いし、めっちゃ喋るし、大変そうだし、かわいいとかもうそういう感じじゃなくない?と思っていたのだ。それに引き換え、うちの息子はバブバブしててもうかわいいの天井いっちゃってますけどー!と。

 

あの時はまだ「かわいい」の変異を知らなかった。

.........あぁ、あれは本心だったんだなと今さら噛み締めている。 

 

 

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そして、バトンは渡された (文春文庫)

この本で、高校生の娘(優子)に森宮さんが「優子ちゃんと暮らし始めて、明日が二つになったよ。自分のと、自分のよりずっと大事な明日が、毎日やってくる。これってすごいよな」という台詞がでてきた。

 

 

明日が二つになる。

 

息子がきてからの生活の変化はほんとうにその通りだなぁと思って、それ以来なんとなく寝る前にこの言葉が浮かぶ。

 

自分以外の未来に触れられる毎日。

きっとこれって親子関係だけじゃなくて、日々子供たちと接している教師や保育士さんたちも同じで、かわいいだけでは到底やっていけない大変な仕事を続けていける一つの答えなんだろうなぁ。

 

瀬尾まいこさんの『そして、バトンは渡された (文春文庫)

血のつながらない家族の話しっていうざっくりの内容紹介でなんかあんまり手が伸びてなかったのだけど、めずらしく夫がすすめるので読んでみたら全然思ってた感じじゃなくてすごい良かった。すっごいすっごい良かった。

 

おすすめです。

 

 

余談ですけど

読了後、大拍手の気持ちでAmazonレビューをみたら、トップに低評価の「面白かったけど、もっと揺さぶられるような、良くも悪くも心の奥をえぐられるような物語が好きです」っていうのが出てきて、まぁ好みもあるからしょうがないけど、追記でさらにその人が「星が少ない人のレビューを見ると、普段からよく本を読む人のものの感じがしました。(中略)普段本を読まない人にはおすすめするし、暇つぶしにはいいけど、心に迫る何かを求めてるなら、他をおすすめします」と書いてて一気に感情が怒に。

はぁーーー?!普段から本読むけど心に迫りましたけど??感情ゆさぶられましたけどォオ!!と一人脳内でめっちゃ怒りの反論。暇つぶしってなんですかー。もしかして漫画より小説のほうが上とか思っちゃってるタイプだったりしませんかー。

 

もう一歩で反論レビュー書き込むところでした!笑

そんなこんなで、本日はこちらをどぅぞ🍣

 

インターネットで喧嘩すんな。 

世の中で一番不幸なこと

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息子を連れて95歳の祖母に会ってきた。

年の差、ほぼ1世紀。

 

生きてるうちに会えないと思ってたよ、と涙をためて話す祖母は思っていたよりずっと元気そうで顔色も良かった。

はじめての超老人に若干引き気味の息子は、嫌がりながらも曾祖母の膝の上に乗ってしぶしぶパンを餌付けされていた。表情は終始固かった。

 

祖母はけっこうユーモアあるの人で、昔から「もうすぐ死ぬ」とか本気とも冗談ともつかない感じで使ってくるのだけど、「いやいや、まだまだでしょ!」と笑い飛ばす歳でもなくなってきたし、死が近いところにあるのは事実なので今回もまたへんなリアクションと顔を返していたと思う。夫を見たらそんな感じだった。

 

生きてるうちにあと何回会わせられるだろう。

不吉かもしれないが、田舎の両親や祖母に会うとつい考えてしまう。

5回あるかな。どうかな。

 

昔、ロンドンで通っていた語学学校で、「世の中で一番不幸なことは?」って先生が尋ねて生徒が一人ずつ答えを返すという場面があった。

 

 

 

「子どもが親よりも先に死ぬこと」

 

隣りのシチリア男子が答えた。

 

それは当時29歳のわたしには全くない角度で、年齢も国籍も異なるクラスメイト全員のこころをぱーーんと撃ち抜いた。確実に。

 

 

あれから10年。

ずっと考えているけど、やっぱりこれ以上の不幸はないような気がする。

 

    

 

みんな順番に死にたいDeath。

 

 

心地よい距離感?

七夕の日、保育園の入り口にどーんと設置された笹の葉に

夫婦円満】と大きく書かれた短冊がセンターを飾っていた。

 

前日、子どもの願い事と親の願い事一つずつ書いて下さいと短冊を2枚渡されたんだった。

 

うちは「笑顔で元気に過ごせますように」という箸にも棒にもひっかからないようなものを書いたのだが、夫婦円満の短冊をみた瞬間に、それに勝るものはないような気がした。

どストレートな四文字、マジ共感しかない。

 

 

とはいえ、散々ブログにぶちまけてきたわが家の夫婦喧嘩というか、産後クライシスというか、とにかくピリピリ小競り合っていた日々は一年半にしてようやく収束の気配をみせている。 


 

わたし達自身に変化があったというよりは、

広い家に環境を変えたことが大きい。

 

いや、大きいなんてもんじゃないか、、要因はそれに尽きるかもしれない。

 

夫の仕事部屋ができたおかげで、家にいてもお互い干渉せずに自分の時間を過ごすことができるようになった。彼のオンラインミーティングの時間を気にする必要もなくなったし、毎週の進捗報告を聞かされることもなくなった。

育児についても同空間にいると、双方そこからはオマエダロ....という守備範囲の攻防が(無音で)暴発していたがそれもほぼ改善された。

 

もちろん喧嘩がゼロにはならないが、「狭空間」起因による互いのストレスはやっぱり限界だったのだと改めて思う。

 

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先日、なんとなく思い立って友人Yにラインした。

Yは社会人になってはじめて就職した会社で同期だった女の子で、ダントツ仕事ができて、あらゆることにセンスがよくて、SNSを一切やってなくて、大体いつもお互い突然連絡をとるので2年とか余裕で空いてしまう系の友達だ。

最後に会ったのはたしか3年前、ロンハーマンで偶然あった翌日に家に遊びおいでよー!と誘われ、新築タワマンの夜景を望みながらワイン片手に手料理をもてなしてもらった記憶だった。

 

「ねーねー、ランチでもどう?」

と送ったらすぐに既読がついて、

 

「元気?じつは今、沖縄と東京の往復生活してて月末まで那覇なんだ〜!」

と返ってきた。

 

\ピコン/

「旦那さんも私もテレワークになって、東京の家で二人で仕事してるとめちゃくちゃイライラして喧嘩しまくってて。ときどき沖縄にダイビングしにきてたんだけど、海外出張もないしだったら住んでしまえ。となり、沖縄に家を買いました。笑」

 

東京に家あって、さらに那覇にも買ったのか。

すげい。っていうのがまず感想として浮かんだのだけど、それ以外の点にはわかるよ!!!!!!の共感しかなかった。

 

距離大事。

 

 

 

結局Yとはどうせ会うし、ということで詳しく聞かなかったのだけど、約束してた日にわたしの母が上京することになりリスケになってしまった。

 

Yからは「また改めて!」とラインがきて、そこからもう一回日程を詰める感じでもなくなっちゃったので会えるのはまた数年後かもしれないし、案外数日後かもしれない。

 

こういうのを気分屋というのかわからないけど、私にもかなり近い部分があるので、あ、めんどくさくなっちゃったんだな!とかそういう彼女のバイブスみたいのがとてもよくわかるしぜんぜん不快にならない。

 

夫へYと久しぶりに会うんだーと伝えると、「じゃあ〇〇(息子)連れてく?」と言われて「え、連れてかないよ」と言うと少し不思議そうな顔をしていた。夫はみんな息子に一目会いたいだろうという前提が結構あるのだけど、わたしからするとその前提の方が不思議に感じる。

とにかく、Yとはゆっくりがっつり喋りたい。

 

 

バイブスが再び噛み合う日はいつになるやら。

 

....そもそもこういう友人付き合いこそ、夫からしたら不思議なのだと思う。笑 

わたし的にはまったく問題ない。

 

 

f:id:suratanmen:20210709165148j:plainいつかの太陽の塔

 

超エンタメ小説『一億円のさようなら』とわたしの物欲問題

書店員の時給をみてそのアイデアは一旦保留にして、日がな本ばかり読んでいる。

 

『一億円のさようなら』 白石一文 

一億円のさようなら (徳間文庫)

20年連れ添った妻に、じつは48億円の隠し資産があったという衝撃の事実を知ってしまうところから物語がスタートする。

そこからの展開がもう気になって気になって、まさしくページをめくる手が止まらないってやつでした。

直木賞作家、文句なしの最高娯楽小説!】

この説明の通り。

 

本筋とはぜんぜん関係ないのだけど、どうやら私は大人の男が趣味に近いような大きな買い物をして生活を変えていくシーンに異常にテンションがあがるらしい。

この本では、主人公が長年憧れていた車を買う場面があってわたしまでふぅ〜ッ!という気持ちになり前のめっていた。

 

奥田英朗の『家日和』に収録された短編「家においでよ」も一度は家庭をもった成人男性が自分だけの暮らしをリスタートすべく、憧れていたレコードプレイヤーやソファ、家具などをどんどん揃えていく場面が爽快で爽快で。

 

ひとつポイントは、男性がそこそこ自由にお金が使えるようになる頃には、家庭があったりして案外じぶんだけのために使える空間も時間も持てていない、という閉塞感から一気に解き放たれての物欲を満たすところに、こちらまで心躍り晴れやかな気持ちになってしまうのだ。

 

この興奮、

同じ種の人間にはきっとわかってもらえると思う。

 

わたしはいま無職でお金は一切生み出してないのだけど、じぶんでも驚くほど毎日欲しいものが溢れてくる。もうスマホを見ては、昨日までは考えもつかなかった商品をうっかり買おうとしていて、我ながらその欲の果てしなさにスゴイデスネ〜と感心してしまう程だ。

ドンストップ物欲。

 

 

マネー! (That's what i want)

 

お金稼ごう、と思った。

とりあえず働きながら、やりたいこと探そうと思った。

 

自分の機嫌を自分でとるには金がいる。

私はそういう人間。

 

 

というわけで、ぽてこ動きます。笑

 

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最後にこれだけ

#白石一文あるある言いたい〜

 

 

 

 

 

 

 

 

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