うちのスプーン。

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数ヶ月前になにげなく買ったこのスプーンがあまりに使い勝手がよくて、もう2本買い足した。(Today`s Specialで、たしか「粥スプーン」とかそんな名前がついていた)

 

我が家のカトラリーはSunaoというブランドで揃えていたのだけど、この粥スプーンが来てからというもの、ポトフもカレーもおじやもグラタンも自然とこのスプーンに手が伸びるようになってしまって、sunao大スプーンの存在感が正直かなり薄まってきている。

夫も黙ってこれを持ってくる。

 

たかがスプーン、されどスプーン。

粥スプーンという名前からざっくり想像する通り、ふつうの形よりも少しれんげ味があるカーブをしていて、柄(え)と杓の一体感がすばらしい。すこぶる持ちやすく口運びしやすい。いわゆるディナースプーンの持ち手と比べると少し短めに作られていると思うのだけど、それが日本の食卓にはすごくフィットしているような気がする。いや、知らんけど。

 

あと、叩いてある。

「ぼこぼこ スプーン」ggr...... 鎚目(ツチメ)と言うそうです。

行平鍋みたいなこの凸凹、これがスンとした西洋佇まいのとはちがって人懐っこい。叩いてあることでどういう効果があるのかはわからないけど、なんとなく手の馴染みもいいし、口にいれたときの違和感というかステンレスの冷たさを感じにくいような気がする。 

あと、シンプルにかわいい。

凹凸かわいい。

 

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最初に2本買って、また2本買ったので合計4本。

これは一軍の長い付き合いになるだろうな〜という確信しかない。

大人になって久しぶりの実家に帰ると、母が何気なく並べる食卓の器ひとつひとつに懐かしさがブワッと込み上げてくるように、息子にとってもうわぁーうちのスプーンこれだったわ〜とかそういうやつになるんだろうなぁ。そう考えるとややクセが強えかもしれない。

 

ややクセが強えで思い出したが、こういう食器周りの興味はやはり母から譲ってるように思う。そんな母が一時期から、やたらと渋めの和食器にハマってる時期があった。自営のお店でも和雑貨を扱い出したりもして、着物の生地なんかもけっこう持っていたと思う。田舎暮らしではあるがトレンドに全く疎くない人だったのでもしかしたら当時そういうブームがあったのかもしれない。

 

ある日、小学校で巾着を開けると

曲げわっぱにお弁当が詰まっていた。

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和柄の巾着、和柄のお弁当包みまでは我慢していたが、皆がカラフルでかわいいお弁当箱を広げているなか、曲げわっぱはきつかった。

 

 

さらにある日、おにぎりが

コレに包まれていた。

 

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お弁当じゃないことに度肝を抜かれて、

とにかくみんなと食べるのが恥ずかしくて

土曜日の部活前、ひとり時間をずらして食べた。

 

 

.....わたしにはこの血が流れているということを自覚しながら生きねばならん。

 

 

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ちなみにこのスプーン、Today's specialのオンラインに載ってなかった。自由が丘の店舗にはふつうに売ってたけどオリジナルではないのかな。