爆発してから、ちょうど今日で一週間が経った。
(前記事:わが家の「産後クライシス」①〜わたしはいっつも間違える〜)
朝から雨で、息子は保育園。わたしも夫も在宅で、あー何もやる気しないーーと言い合って、気晴らしのランチに出掛け、ビール付きでハラミ焼いちゃったりして、セブンイレブンでアイスコーヒーを買って散歩しながら帰ってきた。
--
あの日、夫は許してくれた。
謝ってくれて、わたしも謝って、
「産後クライシス」という言葉は出さないにしろ、
息子が生まれてからの変化について
お互いふと話したりするようになった。
そもそも、これは産後クライシスだったのか?
前回のブログを自分で書きながら、あれ、こんなこと前もあったな。というか、いつも思考が脱線してブスなことを言い出すのって別に産後どうこうじゃなく単にわたしが子供っぽいだけじゃないだろうかと思い至ったし、多分それは正しい。
『産後クライシス』 内田明香・坪井健人 著
2011年、NHKの番組から生まれた言葉「産後クライシス」。
この本((009)産後クライシス (ポプラ新書))はその特集を担当したディレクター二人の共著。
著者によると世に広まったのは近年だが、この現象自体は昔からあったと言う。
出産後に夫婦間の愛情が下がるのは新しい現象ではありません。番組には年配の女性からも多くの意見が寄せられましたし、家族関係を専門にする研究者たちもかねてから指摘しています。
ただ、かつては愛情がなくなっても、夫婦関係なんてそんなものだとばかりに多くのカップルが結婚を持続してきましたし、男性たちも妻の愛情を失うことに重きを置いてこなかったのです。
ところが、今の子育て世代は違います。出産後の愛情の低下を問題視し「愛していないのに夫婦でいる必要がある?」と思うようになりました。つまり、変わったのは愛情の度合いではなく、カップルたちの夫婦観・家族観なのです。
ほへぇーー
ここから、ディレクター二人(男・女)それぞれの視点で、起きてしまうメカニズムと問題点、どうすれば回避できるのか、と内容は続いていく。
ただ個人的には、だいぶ「妻」寄りだなーーーという印象だった。
著者があげている主な原因、「どこまでも気づかない夫」vs「根に持つ妻」。正直ピンとくる部分とそうでない部分半々な感じだったが、それもそのはず、ほぼ10年前の特集だ。
わたしの夫はどちらかというとよく気づくし、育児に積極的だし、サラリーマンだけどめっちゃ家にいるし、わたし自身コロナのおかげでいわゆる「ワンオペ=孤育て」も全くしていない。
仕事に追われ家庭を顧みないサラリーマンっていう【夫設定】が、この10年でずいぶん古くなったのだと思う。(←良いこと)
つまり、何が言いたいかというと、原因はそこ(だけ)じゃない。
夫がどれだけ家事・育児に積極的であっても、まだ起こる要因は潜んでいると思うのだ。
産後ずっと試されている。
わたしの場合 〜イライラの原因 〜
- 人に任せるのが苦手で、職場でも効率優先とかじゃなく、一人で完結することが単純にノンストレスなため自分でやってしまう性格。デザイナーはそういう人が多い気がする
- デスクトップにフォルダは少なめ。フォルダだらけの人とか信じられない
- スマホの通知(赤丸)が溜まるのが嫌い。
- メッセージやメールの返信など、自分待ちというかこっちがボールを持ってる状態が気になるから基本すぐ返す。メルカリの返信も発送も超早い。
- 他人の家のおにぎりと煮物....食べれない。家の感じにもよる
ズボラな面も多々あるので、上記だけをみると全く私という人格をうまく表せていないけど、とにかくそういうマイルール&几帳面っぽい部分がけっこうある。
まず、最初に試練を認識したのは「義母&実母との産後DAYS」だった。二人ともすぐに交代できてくれて、うちに泊まりながらほとんどの家事をこなしてくれた日々には本当に感謝しかないのだけど、家事のルールが違うことに思いのほか戸惑った。
最初の頃は「こうして欲しい」とか(←実母に限る)目についたらこっそり直すとかしてたけど、あーこれは助けてもらう以上わたしが変わらなければと思った。
例えば、わたしはキッチンがすっきりピカピカであること=心の平穏が維持できるのだけど、ガスコンロの油はねを毎晩拭いてくれとはさすがに言えないし、あとキッチン周りでいうと、わたしは”台拭き”をまったく信用してなくて、テーブルなどは使い捨てのキッチンペーパーで拭いて欲しいのだけど、そんなマイルール知らんがな極まりない。
一人で家事も育児も出来ないから周りに助けてもらっているのに、ぜんぶやろうとしたら自ら「孤育て」に進むようなものではないか。
「チーム戦」を望む以上、わたし自身これまでと同じ意識ではすぐに限界がくると悟った。
今でも、夫に対してタオルの畳み方は棚にある通りに統一して欲しいなぁ....とか思わなくもないが、「まぁいいか」と声に出してチーム戦、チーム戦と思っている。
ただ、余裕がなくなるとそれもむずかしい。
なんで?ねー、なんで?棚のタオルが彼には見えないのかなーーー......(怒)(怒)(怒)
となるので、「悟った」とか出来てる感じで言いましたがそのレベルです。草
--
そして、イライラを誘発しがちなもう一つの試練。
未完タスクの蓄積。
例えば、二人とも家で仕事しているときに、バンボに大人しく座っていた息子が限界を迎えて泣き出したとする。
わたし→ パソコンを閉じてあやす。
少ししてから、夫、デスクをはなれ抱っこ交代。
はい、ストップ。これ、この違いわかります?
ワタシ的にはずえぇえええんずえぇん違うと思っていて、
急ぐとはいえ、夫→自分のタイミングでキリをつけれる。
わたし→ぶつ切り
もちろん夫が先に動いてくれることもあるし、なんとなく彼の仕事を優先させねばモードだったわたしが勝手に追い込まれていた説はあるが、現実としてそれを一日に何度も繰り返すことになっていた。
ふつうに会社で仕事してても、その日のタスクを着々進める中で、何回も何回も話しかけられて中断させられたらイライラが募ると思うのだ。しかも、未完のままタスク持ち越し。再開の目処立たず。
ちょっとこのメールだけ返したいから40秒待って!とも言えず、子どもに向き合いながらも頭の片隅にはタスクが溜まっていく。家事も仕事も。
一つ一つの作業に自分のタイミングでキリがつけられないというのは案外消耗する。いや、シンプルにイライラする。
これは右肩の悪魔が言っていたんですけど、
そりゃあ、あなたみたいに自分のタイミングで子供にむきあえたら心に余裕あるでしょうよ。
って言ってました。
わたしじゃないですよ。右肩の悪魔がですよ。
”溜め込まずに話した方がいい” は案外むずい
そーゆーときに、解決策としてよく提示されるこれ。
コミュニケーション不足、とにかく思っていることを夫に伝えなさい。
溜め込むのがよくない。
前記事を読んだフォロワーさんがDMでくれたんですが、
言葉にするのは大事だけど、言葉を選ぶのはむずかしい。
これ名言じゃないですか。
ほんソレと思ってて、
育児中って常に目の前にするべきことがあるから、夫に対しても言葉を選んでる時間がないんですよね。「そうじゃなくてこっち」とか「こうして」とか、相手からしたらもっと言い方アルダロをやってしまいがち。しかもその後すぐにフォローできればいいけど、そのまま息子ペースで過ごしていると案外そのタイミングさえなかったりする。
こういう小さなイライラがお互いに募っていくと、なんかもうウンザリしてくるし、ムカつくし、大爆発へのカウントダウンにつながっていくのだと思う。
事実うちはこのパターンで双方棘棘していた。
じゃあ溜めずにその都度伝えればいいのかというと、それも疑問だ。
性格にもよるが、喧嘩してもお互い数秒後にカラっと切り替えられるタイプじゃないとその解決法はフィットしないような気がする。わたしも夫も、どちらかというと言葉に敏感なので「溜め込まない」を優先して、イライラ時に伝えるとそれもまた新たな火種を生んでしまう予感がする。
これには夫も同見解で、「交換日記的な感じでノートに書くとか?」と提案してくれたが、お互い基本家にいるためどのタイミングで書き、読むのか...という点がクリアできず保留。
解決するかはわかんないけど、思い出した方がいい言葉2つ
一見正しそうな「家事・育児の分担の見直し」
これもよく言われる解決策の一つ。
今回のうちの場合でいうと「飲みは週一まで」っていうルールが同意の上決まったわけだけど、正直これもしっくり来てない。
そんなくだらないルールで夫を縛りたくもないし、お互い大人なんだから感覚でわかってくれと思っている。家事の分担にしてもそうだ。まぁ、感覚で分かり合えなかったからこうなってるんだけど、
これについては平匡さんが正解をいってました。
“必要だったのはシステムの再構築じゃない。気持ちを、本当の気持ちを伝え合うことだった。”
出典:https://twitter.com/tuzaki_/status/799246935588646912?s=20
ひらまさーーーーー!
ついブスになってシステムの見直しを図ろうとしちゃうけど、怒に達する前の「さみしかった」とか「悲しかった」とかをすっ飛ばさないことが大事ですね。はい。
そして、もう一つこれも大事。
“お互い様” を思い出セ。
夫はお酒の席が好きすぎてまじポンコツになるんだけど、わたしは人付き合いがまじポンコツなのでそういうところ夫に頼りっきりだし、結局お互い様ってこと。
ダークサイドに落ちてるときはここもすっぽり抜け落ちてしまうので要注意。
「それって、自分が楽になりたいだけでしょ」
最後に。
わたしの悪い癖、すぐに極論を突きつける。
以前、似たような大げんかをして姉に相談したことがあった。夫に暴言を吐き、謝っている彼にさらなる極論を突きつけて自分で虚しくなるパターン。
「そうやって、目の前にAとBの極論を突きつけて迫るのって、結局じぶんが楽になりたいだけでしょ。相手のこと何にも考えてない。」
.....もう、その通りすぎて自分の幼稚さに恥ずかしくなったこの言葉。
いつも暴言を吐いた後に思い出すので、
今後はその前に思い出したい。
すぐに解決することばかりじゃないし、
時間をかけて向き合うべき問題もある。
<余談> 喧嘩した後のこと
メールで謝ったあの日。
一応向こうからも「俺が悪かった」と返信があったものの、メールだしテンションわかんないし、いざ仕事から帰ってきた夫にどんな顔をしたらいいだろうと答えがないまま過ごしていたら、「駅ついた」とラインがきた。
息子を抱っこしながらリビングをうろうろ。
まず玄関で謝った方がいいかな.....それか、夕飯のときに話すか......
はーーー
ん?ん???
ん????
なんか臭い。
息子氏、無音でうんち大爆発。
過去最大級のSENAKA MORE、腕にべっとり(ギャーーーッ)
ソファに置くことも無理な状態で、
とりあえず床に防水シートを敷いて息子をON。
あまりに見事な漏れっぷりだったので一旦写メとって夫に送信。
うんちと絶賛格闘中、
夫が息を切らして帰ってきた。
リビングに入るなり大爆笑。ふたりで吹いた、あ、拭いた。
ちゃんちゃん