8:30 入院
もう体重を測ることないし〜( ´ ▽ ` )と浮かれて昨夜はクリスマスケーキを食べ、病院に向かうタクシーの中で菓子パンを頬張って病棟に着いたら「じゃ、まず体重と身長測りますね」と言われる。夫、失笑。いつもは全裸で最大限軽量化するが仕方ない。服のまま測定。
妊娠前から+11.2kg
4人部屋のベッドに案内され、お産用のパジャマに着替えて【内診】からスタート。
思いがけない強さでグリグリされて激痛....(;o;)
子宮口0.5cm、むしろ昨日より閉じててズッコケる。
陣痛室へ移動。
グリグリがまだ痛い(;o;)
10:00 促進スタート
錠剤を1時間に一粒づつ飲んで様子を見る。今日は最大で6粒まで飲む予定とのこと。
モニターをつけて赤ちゃんの心拍を聞きながらベッドで横に。寝ててもいいそう。
厳密には促進と言うより、子宮口&産道を柔らかくするためのお薬なので、すぐにお産が進むわけではないが陣痛も少しずつ出てくるらしい。
横になってるだけなので、基本ヒマ。
ベッド脇では夫もヒマそう。
ミレニアム6を読んでたら眠くなってきた。少し寝る。
11:00 二粒目を内服
時々お腹がキューーーーッとなるが、耐えられる痛みで余裕あり。
記録でもしとこうかなと思い立ち、はてなブログの下書きを立ち上げる。
夫は相変わらずヒマそう。あ、猫村さんの漫画読み出した。
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と、ここから急変。
11:30頃? 赤ちゃんの心拍が急降下
担当の助産師さん(🔰マーク付き)がやってきて「ちょっと身体の向き変えますねー」と言いながらモニターの機械の計測場所を変えたりしてるうちに、ナースステーションからバタバタと手練れの助産師さんたちがまさに飛んできた。あっという間に、夫はベッドの外にはじき出され、わたしは大勢のスタッフさんに囲まれ「ちょっと今赤ちゃん苦しそうなので処置しますねー」と手練れなトーンで言われるも完全にピリついた空気。わたしはベッド両側からされるがまま。
「隣のモニター音小さくして!」
「はい!」
瞬く間に、口には酸素マスク、腕には点滴が装着された。
「鼻から大きく吸って赤ちゃんに酸素を送ってあげて下さい!」
必死で深呼吸。フーー、フーーー...
そして恐怖。今までの検診で赤ちゃんが元気としか言われたことがなかったので、予想外の展開に頭が付いていかない。もしかしてこのままお腹の中で死んじゃう...?はじめて死がよぎる。これ現実?....こわい。弱々しい心音とモニターの赤点滅がこわい。
目を閉じて深呼吸に集中。
「あ、戻った」
数分後?もしかしたら数秒後?
気が付けば7名ほどのスタッフさんに囲まれていた。
心拍、戻ったらしい。
よかった....(T-T) チーム手練れ撤退。
夫ベッド脇に戻り
「び、びっくりしたねーー」と。
後から聞いたら、この時夫はわたし以上に動揺してて泣きそうで、声出したらめっちゃ震えてたらしい。
少しして先生が来た。
「赤ちゃんが少し苦しそうです。弱陣痛のときにストレスを受けてるようで、心拍が一時的に下がってしまうんです。このまま陣痛がもっと強くなると、赤ちゃんが耐えられない可能性があります。促進をストップして、帝王切開で出してあげた方がいいかなという判断です」
そのまま私の意志確認、帝王切開のリスクなどを一通り説明して頂き、手術に切り替えることになった。
そこからがまた早かった。基本わたしはベッドで横になってるだけで、素早く手術着に着替え(させられ)、お股の処理(していただき)、心電図検査にレントゲン撮影まで次々と大きな器械をもった別の担当医の方が立ち替わり来た。見事な連携、すごいよ総合病院!
その間、夫は大量の書類にサイン。
そして、婦長さんがやってきて「早いですが麻酔科のスケジュールも確認できたので13:00からに決まりました」と。「急なことで心の準備もなく大変ですよね。でも私たちが付いてますので、安心して下さい」とやさしく肩に手を置かれた。フチョー!
やるっきゃない。
というか、任せるっきゃない。
正直、赤ちゃんへのリスクが少しでも減るなら全然帝王切開でいいと思った。元々自然分娩へのこだわりもなかったし、躊躇はなかった。さっきの光景をまた経験するかもしれない、と思う方がよっぽど怖い。
まさに、腹は決まった。
うまーーい!
13:00 帝王切開手術スタート
ベッドでカラコロ運ばれ、オペ室に入るわたしを不安げな夫が見送る、というドラマか!を体験。
麻酔から始まったカイザー。先生からの説明が逐一ある上で進んでいったので、大きな不安はなかったが、やはり手術初体験で意識はある(下半身麻酔)ため、怖さと緊張で少し震えた。
落ち着け、リラーックス!
と自分に言い聞かせて、なにかリラックスできるものを思い浮かべようとするも、何故か数日前に見たぺこぱのツッコミしか出てこない。そんな刺さってた自覚ないのだが。なぜだ。
右)リラックスしろと言われてできる奴はいないのかもしれない。
で、誕生の瞬間はあっという間にきた。
最後グイッと押し出される感覚がお腹にあって、「フンギャー」と小さな産声が聞こえた。
13:56 誕生
隣でスタンバってた小児科の先生が赤ちゃんを検査している。なかなか時間がかかっている。心配でそっちを見るも赤ちゃんの姿は遠くてよくわからない。
「元気な男の子でしたよ。もう会えますからね」ようやく看護師さんが赤ちゃんを抱えてきてくれた。まん丸の顔をした赤ちゃんはちゃんと声を上げて必死に生きていた。元気そうだった。無事産めた.......よかった....一気に安堵が押し寄せてきて、ようやく力が抜けた。
涙は出なかった。
その姿が、感情低めに映ったようで、あとで「旦那さんは赤ちゃんみた瞬間泣いてましたが、奥様は冷静でしたねー!」と言われた。
廊下で待ってた夫については、駆けつけてくれた姉が赤ちゃんとの対面の瞬間を動画で撮ってくれていた。
安定の泣きっぷり。
でも、いま見返してみたら貰い涙してしまった。笑
ほんとうに無事生まれてきてくれて
良かった。
それに尽きる。
親になった実感は、顔をみたからといってグーーンと湧くわけでもないらしい。
それでもクリスマスのその夜は、フワフワとした不思議な高揚感に包まれて、ほとんど眠れなかった。
我が家に、赤ちゃんがやってきた。
やっぱり夢みたいだ。
クリスマスボーイ。夫激似。
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