口紅を買った

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久しぶりに美容室でカラー&カットしてもらったら、気分がよくなって口紅を新調した。コスメキッチンで気になるものを片っ端から試して、付けた瞬間「あ、これいい」と即決したテラコッタっぽい薄めの赤茶。

見た目よりも薄付きで、重ね方で雰囲気がかわるのもいいなと思った。

昔から、顔に甘い要素がないと自覚して生きてきた私は、ピンク系を手に取ることはほどんどなくオレンジ系を無意識に選んできたけど、30代も後半に入るとオレンジも若さ弾ける色にみえてきてもう少し大人っぽい色が欲しいなとぼんやり思っていたところだった。

いや、こんな風に書くとコスメに関心のある奴みたいだが、相対的にみて「下の下の上」くらいの関心しかない。口紅を自分に買ったのだって人生で5本目くらいじゃないだろうか。そのくせ一本もまともに使い切ったことがない。

普段の服装はカジュアルだし、ネイルも6年くらい前に自分にはしっくりこないと思って一切辞めた。(結婚式もネイルしなかったら友人に信ジラレナイと驚かれた)メイクも季節に合わせて変えるなんて、超上級者だと思っている。

だからこそ?口紅でも買ってみようかと思ったのだ。

最近読んだ角田光代のエッセイに、「歳を重ねると、気になるのは自分の容姿ではなく、外見になる。自分に対して気になるのではなく、会う相手にたいして、失礼にならないか、不快にさせないか、気になるのである。(中略)化粧をしないのは相手に失礼だ、とかそういうことが気になるのであって、闘う対象が世間あるいは異性の目ではなく、自分のだらしなさになる。」とあった。然もありなん。

角田女史はこの言葉を40代後半で語っているが、その未来はかなり近いところにあるような気がして、ヒィィッと背筋を伸ばした。

最後にこの口紅をつけるぞ、と思いながら朝の支度をすることにしてみる。

 

ちなみに買ったのは、Celvokeの#09。

色名があるのかな?と調べてみるとこんな記事でてきた。〝幻の〟人気色だったよう。

※ 2019年6月現在では、ぜんぜん幻ではなかったよ。店頭在庫あったよ。

 

税抜3200円での意識改革。

よーしっ

 

#買い物 #口紅 #角田光代 #自分との闘い