「不妊治療ってさ、社会的にワードが強すぎて正直言われた方は、あー子供の話し出来ないなとか思うし、〝不妊治療してます〟って言われると、〝配慮されるべき存在〟確定みたいなニュアンスがあって、それを受け取らなきゃいけない側もしんどいよ。
あとさ、よく芸能人が実は不妊治療してました、、って後から言うのもすごい嫌だ。安易な共感を得るための伝家の宝刀ー！ジャーン！みたいな感じがする」
とは姉の言葉である。＠今日のランチ。
私のことを批判しているのではなく、一般論としてこっち側はそういう感情もあるよ、という姉妹間だからこその100%忠告だったのだが、なかなかの衝撃で、聞いた直後は「あーーー、なんかわかる」と立ち位置すら不明な返しをしてしまった。
姉には、３歳の娘が一人いる。わたしは三姉妹の末っ子で、今日一緒にランチしていたのが長女。そして次女にも息子が一人いる。
私にとって姉二人は絶対的な味方であり信頼できる大切な存在だ。とくに編集者をやっている長女は、物事の本質を捉えて言葉にするのがうまくて、どんな相談をしても結構深いところで理解し受け止めてくれる安心感があり、いまだに聞いて聞いてと相談しまくってしまう。
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「〝不妊治療してます〟って言われると、〝配慮されるべき存在〟確定みたいなニュアンスがあって、それを受け取らなきゃいけない側もしんどいよ。」
その姉が言うのだから、そう感じている人は少なくないのだろうと思う。
じゃあ、こちら側はどうすれば？という話しになるのだけど、そこを考えれば考えるほど「チーム不妊治療」と「チーム子持ち」の溝は深いなー・・・と遥かなる気持ちになっている。溝といったが、脳内イメージとしては、大きな川を挟んで両チームが対岸で向かい合ってる感じ。チーム子持ちはもはやこちらを見てないけど、チーム不妊治療はみんなで対岸をじっと見てる、みたいな。
「不妊治療」を腫れ物にしてるのは、わたし達自身なんだろうか。社会なんだろうか。
対岸のみなさまへ
電車に乗りながら、帰り道「不妊治療 うざい」と検索してみた。その結果「不妊様 うざい」の方が有効に検索できることがわかった。
不妊治療中の友人に怒り。ご意見下さい。私は現在妊娠後期です。そろそろ出... - Yahoo!知恵袋
https://m.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/q12111427177
いや、冷静にどっち側もわかるよ。
それでもやっぱり、わたしの中の黒い心がお前達にはわかるまい、とも言っている。
- お金をドブに捨ててる感覚になること。
- 芸能人のおめでたニュースに、あれ？このカップル自分たちより先に結婚してたっけ？とどうでもいい振り返りをしてしまうこと。
- 仕事と通院を両立させる無理ゲー。それに疲れて仕事を辞めたくなる気持ち。
- 親としての愛情を経験できないかもしれない不安。
- 毎周期、自分の身体の変化を馬鹿みたいに、ほんと馬鹿みたいに気にしてしまうこと。
- タイミングによっては、何気ない子持ちトークがきつい時もあること。
- 治療のことを笑って話せない時もあること。
- なんなら、そこまでして子供が欲しいのかわからなくなるという境地。
あぁ、延々書けるんですけど（笑）
ツイッターを見ていると、「配慮がない！」と怒っている人もいれば、元々のパーソナリティからそうでない人もいるし、そのフェーズはとうに卒業したという人もいる。
悲劇のヒロインを纏っている人もいるのだろう。でも、みんな羨望の眼差しで対岸を見ているという点においては一緒だ。仲間だ。
あー、卑屈になっちゃってるんだなーと受け流して、そんなキツい言葉で括らないでーと思うし、やっぱりどこか配慮して欲しいと思ってる自分もいる気がする。
どっちだよ！
あー、もう。
レペゼン不妊治療として「あーー、なんかわかる」と答えた自分の不甲斐なさよ。
治療の辛さをぶつけられても、ぶつけられなくても気を遣われるなら、その場だけでも遣って貰っていいですか、という気になってきた。「えー、ぜったいモテますよー」とキモい上司に言うレベルでいいので、その場をやり過ごしては頂けませぬか。プリーズ。
——
ちなみに、芸能人が実は不妊治療してました、って言うやつ。正直、わたしにとっては対岸の声なので何とも思ってなかった。むしろ、自分の経験をシェアして希望を持ってほしい、みたいなことなのかなーとざっくり好意的に捉えてたので、そういう目線があることが新鮮で驚きだった。同じ側にいるとそれさえ不幸マウンティングになってしまうのか。
これまで「不妊治療してるー」とライトに言うことを心がけてきたけど、結局言わないのが一番なのかもしれないな。
寝まつ。
https://bokete.jp/boke/52697544
#人生勉強中
